【第2回】冬の節電ポイントとCO2削減支援の担い手「地域カーボン・カウンセラー」

3月11日、東日本大震災の影響による電力不足から計画停電などを経験した東京。この夏は、電力不足の懸念から企業や事業所にとどまらず、家庭にも節電対策が求められた。 電力需要の最大ピークとなる8~9月は、各主体の努力で乗り切り、停電などの危機を乗り切ることができた。その一方で、これから電力需要の第2のピークである冬を迎える。

田村 裕美(たむら ゆみ)

一般社団法人 カーボンマネジメント・アカデミー設立代表理事、事務局統括 青森県出身、技術士(建設部門)、建設コンサルタント、エネルギー系ベンチャー企業を経て独立。内閣府地域社会雇用創造事業(社会的企業の創業および人材創出を支援する等の事業を実施し、地域社会における事業と雇用を加速的に創造することを目的とする)受託、「地域カーボン・カウンセラー」養成講座を全国で実施。

エコアカデミーインタビュー

1. 電力不足がもたらした意識の変化

2. 冬の電力需要の特徴と節電ポイント

なんとなく家電が多いので、30~40アンペアとか、余裕をもって契約してしまいがちですが家にある家電を、同時に全部使うわけではないので、ドライヤーを使うときは、電子レンジを使わないなど、使い方の工夫で、節電できます。

自分が使っている使用電力量と、契約電力とが、あっているのかどうかを見直すだけでも、節電の意識をもつきっかけになると思いますよ。
これは、中小企業でも同じことで、設備の消費電力と、契約電力とを比較し見直す、今まで無意識で使っていた電気を意識するという意味で効果があると思います。中小企業でデマンド契約(実量制)をされている方はピーク電力が1年間の契約電力を決めるので、省エネと省コストのW効果があると思います。

3. お父さん、お母さんの知恵と思い出

おすすめ節電情報WEBサイト

財団法人省エネルギーセンター「生活の省エネ」サイト
「家庭の省エネ大事典 」、「省エネ家電・エコ家電おすすめサイト」、「かしこい住まい方ガイド」など、身近な省エネに関するパンフレット(PDF)をダウンロードできる。

http://www.eccj.or.jp/sub_04.html

NHK節電映像館
家庭の節電、企業の節電、節電ビジネスなど、分野別の節電情報がわかりやすい動画で紹介。

http://www.nhk.or.jp/eco-channel/jp/special/05/index.html

かえる1号の節電チャレンジ日記
身近な節電のハウツウを、ブログ形式で紹介。生活の中で、親子で気軽に楽しみながら、節電をつづけるコツを紹介。

http://www.nhk.or.jp/setsuden-blog/100/

4. モチベーションが大切

5. 地域カーボンカウンセラー

info

※4【内閣府地域社会雇用創造事業】
家庭の節電、企業の節電、節電ビジネスなど、分野別の節電情報がわかりやすい動画で紹介。

http://www5.cao.go.jp/keizai1/koyou/koyou.html

※5【カーボンマネジャー制度】
身近な節電のハウツウを、ブログ形式で紹介。生活の中で、親子で気軽に楽しみながら、節電をつづけるコツを紹介。

http://www.kantei.go.jp/jp/singi/kinkyukoyou/suisinteam/TF/carbon_dai5/siryou3.pdf

田村先生は、もともとは建設コンサルタントの技術者として、貯水池やダムの建設に関わってこられました。土木の分野では、100年に一度の大雨に備えるというのが常識。しかし、記録的な豪雨が発生する頻度が高くなり、「地球温暖化による気候変動」という現象に関心をもつようになったそうです。地球温暖化防止対策やCO2排出削減が重要であると知り、当時は先駆的なエネルギー系ベンチャー企業に転職したものの、CO2排出削減に関わる人材の不足を実感し、自ら人材育成事業を立ち上げる決心をされたそうです。
「地域カーボン・カウンセラー養成事業」を通じて培ったノウハウを、近い将来、中国や東南アジアなどの新興国で展開させ、多くの人々にCO2排出削減を身近な活動として、広めていきたい。今後のプランを熱く語る田村先生、女性ならではのきめ細やかさと、エンジニアとしての計画性がバランスよく融合し、CO2排出削減事業に新たな展開の期待を感じることができました。

インタビュアー 峯岸 律子(みねぎし りつこ)

環境コミュニケーション・プランナー。エコをテーマに、人と人、人と技術を繋げるサポートを実践。
技術士(建設部門、日本技術士会倫理委員会)、環境カウンセラー、千葉大学園芸学部非常勤講師。